[新築住宅]S様邸07[注文住宅]基礎スラブ打設

2021/08/09不動産,事例紹介

前回は防湿シートのところまででした。

今回は「配筋」と「ベーススラブのコンクリート打設」をお伝えします。

配筋

コンクリート運搬

「高月生コン」さん

府中市高木町にある業者さんです。

コンクリートはミキサー車が出発して90分以内に打つのが良いとされています。近場から小分けで何台も運んでもらいます。

コンクリート打設

ジャンカ防止のバイブレーター

コンクリートはしっかりと鉄筋と密着し、かぶり厚さが確保されて初めて設計した強度が出ます。複雑に組まれた鉄筋の間にもコンクリートが回り込み、骨材の隙間をモルタルが埋めて「ジャンカ」と呼ばれる雑で荒い表面にならないよう、綺麗に仕上げなければなりません。

この時に使われる道具が「バイブレーター」と呼ばれて、電気で小さな振動を起こし、コンクリートに先端を突っ込んで撹拌します。昔の木製型枠で、施工が悪いとバイブレーターで型枠が動いてしまうこともありましたが、鋼製型枠になって安心してしっかりとバイブレーターが掛けられ、表面もきれいな基礎が出来るようになりました。

トンボと呼ばれるT字型の道具で、ざっくりと平らに均し、最終仕上げとして「木ごて」できれいに均して耐圧盤の完成です。

ベーススラブのコンクリート打設完了

梅雨時期の基礎コンクリート

夏場は急激に乾燥して割れたりしますので、養生して乾燥させます。

コンクリートは打設後に硬化が始まると乾燥が大敵になります。コンクリートの強度は、セメントと水の水和反応によって高まります。

打設後のコンクリートが乾燥した環境にあると表面から水分が取られて思うように強度が発現しません。ひどくなると表面にひび割れが発生してしまいます。

その為、打設後のコンクリートにとって雨で湿潤状態になることは、初期の強度を発現する上で良い環境なのです。

設計工房イズム

と、いう事でシートを掛けて養生します。

シートは雨除けではなく、湿度を保つためのものになります。

基礎する時に雨って大丈夫?

大丈夫です!むしろ良いまであります。

基礎コンクリートと雨について

問題ないケース

①コンクリートを打設する前に雨が降っている

 →土工事の土汚れなどがきれいになって良いかもしれません。

②コンクリートを打設して数時間後に雨が降った

 →後述のように散水して養生するくらいですから恵みの雨です。

③コンクリートを打設して数日後に基礎が雨で水浸し(プール状態)になっている。

 →コンクリートは水が浸透しにくい為、夏場など乾燥しやすい環境では散水では足らず、冠水養生といい、水を溜めて乾燥を防ぐ養生方法もあります。

問題あるケース

①コンクリートを打設中の降雨

 →コンクリートは求められる強度を必ず出すためにセメントと水の割合を計算して配合しています。その為、コンクリートが硬化を始める前に水が足されるとその割合が崩れてしまうので、求めている強度が出ない場合があります。

②土間コンクリート仕上げ中の降雨

 →コンクリートは打設後、施工した表面をコテでおさえてきれいに仕上げる為、その時に雨が降ってしまうと表面が荒らされる可能性があります。

番外編 → 合成写真

基礎立ち上がり部分の準備

続いて、基礎立ち上がり部分のコンクリート打設にむけて準備をしていました。

本日はここまでです。

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